歯科・口腔外科
主な症状・病名
部長 阿部 厚
歯科口腔外科では口腔(口の中)に生じる様々な疾患を担当しており、親知らずの抜歯や歯からの感染による炎症を中心に、口の中にできる良性腫瘍、悪性腫瘍(口腔がん・舌がん)、顎顔面骨の骨折、顎変形症(いわゆる受け口)、やデンタルインプラント(人工歯根)などの治療を行っています。
また、当科では2021年1月口腔機能管理センターを開設いたしました。
詳しくはこちらをご覧ください。
患者さんへのメッセージ
歯科口腔外科はお口の外科です。小さな手術では親知らずの抜歯や歯根の先端に膿がたまる歯根嚢胞の処置などを行っています。また大きな手術では舌がんや歯茎のがん、顎の変形によりかみ合わせが悪くなった方の治療を行っています。お口の中でしこりができたり、治らない傷がずっとあったりする場合は診察を受けていただきたいと思います。これらの病気は初期の段階では自覚症状がないためレントゲンを撮って初めて発見されることも多く、治療をせずにいると病気が進行し、大切な歯を失ってしまうこととなります。
口腔は食事をするときの入り口であり、この部分が悪くなると美味しい食事も楽しめなくなってしまいますから口の管理というのは非常に大事です。また虫歯や炎症の放置は、心臓病や糖尿病の合併症の症状を悪化させてしまうケースもあります。健康に自信があっても、定期的に歯科健診を受けていただきたいと思います。
チカラを合せてチーム医療
歯科医師と歯科衛生士がコンビを組んで、心臓やがんなど大きな手術を控えていたり抗癌剤療法を受けたりする前の患者さんの口腔衛生のチェックや歯科治療を行っています。他の治療に支障が出てしまうような歯科治療をあらかじめ終了させ、患者さんに治療に備えていただきます。
他にも食事をうまく飲み込めない患者さんを支援するNST(栄養サポートチーム)の活動において、歯科衛生士がご自分で歯磨きができない患者さんの口腔ケアを行うなど、診療科の枠を越えて患者さんをサポートしています。
医療関係者へのメッセージ
当院では医科の診療科で行われる治療・手術をサポートするような形で周術期管理の一部を担っており、心臓やがんなど大きな手術を受けられる患者さんに対してあらかじめ歯科・口腔外科の治療をしておくことで手術前後や投薬治療に集中できるようにし、口腔内の問題が発生しないようにしています。手術や投薬治療が終わり当院を退院された患者さんで口腔ケアの継続が必要な場合は、ケースによっては地域の歯科医師の先生にご協力をお願いすることもございます。
親知らずの抜歯は2泊3日の短期入院で複数の歯を処置することにも対応しています。治療期間を短縮できること、眠りを誘う薬や痛み止めの薬を使うことで抜歯の間も精神的ストレスを軽減することは患者さんにとって大きなメリットですが、さらに術後は歯科医師のチェックが入りますので術後管理も安心していただけると思います。女性の方は出産や育児などのライフイベントと親知らずの治療が重なるとご自身へもご家族への負担も増えると思いますので、親知らずの治療が必要になりそうな患者さんには早めの治療をお勧めしたいと思います。かかりつけ医の先生方がご担当されている患者さんにも短期間での治療をご希望される方がおりましたら、どうぞご紹介ください。
医師の紹介
職名 | 氏名 | 資格取得年 | 資 格 名 |
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部長 | 阿部 厚 | 1996年 | 日本口腔外科学会専門医 日本口腔外科学会指導医 日本がん治療認定機構がん治療認定医 臨床研修指導医 国際口腔顎顔面外科専門医 歯科プログラム責任者 |
谷口 真一 | 2006年 | 日本口腔外科学会認定口腔外科専門医 日本口腔外科学会認定口腔外科指導医 日本化学療法学会抗菌化学療法認定歯科医師 |
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医員 | 松井 義人 | 2013年 | 日本口腔外科学会認定口腔外科認定医 日本化学療法学会抗菌化学療法認定歯科医師 |
林 宏紀 | 2015年 | 日本口腔外科学会認定医 | |
医務嘱託 | 水野 辰哉 | 1982年 | 日本補綴歯科学会専門医 日本補綴歯科学会指導医 |
稲垣 幸司 | 1982年 | 日本歯周病学会専門医 日本歯周病学会指導医 |
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竹内 一夫 | 1984年 | 日本補綴歯科学会専門医 日本補綴歯科学会指導医 |
医療活動に関する実績