名古屋掖済会病院が取り組むSDGs

名古屋掖済会病院では17の項目すべてに取り組んでいます

「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」とは、
持続可能な社会の実現を目指す世界共通の目標です。
当院は医療に対する使命感と地域への感謝の思いを次世代へと繋いでいくことを目的に、
「SDGs」に対して積極的に取り組んでおり、17の項目すべてにチャレンジすることを目指しています。

掖済(えきさい)とは腋(わき)に手をたずさえ、支えること。
患者さんの人格・価値観を尊重し良質な医療を平等に提供します

名古屋掖済会病院は、「えきさい(導き、たすける)の精神」に基づき、地域の皆様との信頼関係の上に成り立った、安心で安全な医療をめざしています。

当院の精神は、救命救急センターが掲げる「断らない救急」での実践をはじめとする病院全体の医療提供体制に反映されています。

私たちは、すべての患者さんが治療や検査等を受けるにあたって、人格・価値観が尊重され、医療従事者との相互の信頼・協力関係のもと、良質で平等な医療が提供されることを目指しています。

また地域の連携医療機関と協力しあいながら、多くの方が笑顔で地域での生活を送ることができるよう、患者さんの健康を地域全体でサポートしています。

地域に寄り添い、かけがえのない命を救うために。
設立当初から変わらない「断らない救急」への想い

名古屋掖済会病院 救命救急センターは、昭和53年(1978年)に東海地区第1号の救命救急センターとして発足して以来、名古屋市消防局や各医療機関と連携しつつ、多数の救急患者さんを受け入れ、名古屋市南西部の3次医療機関として、「患者さんが救急と思ったら救急」を合い言葉に、24時間「断らない救急」を実践してきました。

地域医療の「最後の砦」として、一人でも多くの命を救うため、2020年12月にはハイブリッド ERを導入。搬送された重症患者さんに、迅速な治療と検査を施すことができるようになりました。特に重症患者さんの治療では、時間の概念が非常に重要であり、1分1秒でも失うことができません。当院のERでは、たった1個の物品の置き場まで皆で議論し、最短で治療できるように努めています。

また、激務のイメージが強い「救急」の世界ではありますが、人員面と設備面の両方の充実を図ることで、医師、看護師をはじめとする多職種がより協力し研鑽しあいながら、職務とプライベートのバランスを保ちつつ働くことができる環境の整備を目指しています。

新型コロナウイルスとの戦い

新型コロナウイルス感染症の流行初期には、「ダイヤモンド・プリンセス号」へのDMAT派遣を皮切りに、東海地区では最初期に患者さんの受け入れを開始いたしました。

以降は、感染対策室を中心とした感染への対策・教育を実施し、特に中等症・重症患者の診療や、地域の医療機関(病院・介護施設等)への感染対策支援に力を注ぎ、地域の人々の不安に寄り添ってまいりました。

2023年7月以降は、コロナ禍における教訓をもとに、新型コロナウイルスに限らず様々な感染症から職員を守るために、感染対策指導を徹底し、院内手洗いキャンペーンを実施しています。
歌ってみたのはエキサイカイ病院~水曜日のカンパネラ エジソンをお借りしました~ – YouTube

「災害拠点病院」として地域の「もしも」に備えつつ、
日本全国での災害救護の最前線にあたっています

平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、令和元年台風19号など日本各地の災害で当院DMAT隊が出動しています。(活動報告はこちら

また南海トラフ地震をはじめ、今後起こり得る災害を見据えて、「もしも」の時にも地域に医療を提供することができるように、病院機能の維持・継続を目指した設備の工夫と災害備蓄に最善を尽くしています。

愛知県内の子ども食堂へ備蓄非常食の一部を寄付
未来の地域を担う子どもたちの「居場所」づくりに共感

当院では災害拠点病院として、大きな災害に備えて、入院患者様のための非常食を備蓄しています。これらはローリングストックとして管理され、賞味期限が近くなったものは職員へ配布するか職員食堂のメニューとして利用され、定期的に入れ替えを行ってきました。

しかし昨今、食品の値上げが続き、家庭への経済的負担が増大している昨今の状況を受け、当院が今できる地域貢献活動として、2023年11月、賞味期限が迫り入れ替えが確定している非常食のレトルト豚汁1800食分を「あいち子ども食堂ネットワーク」様へ寄付いたしました。

当院では長年「断らない救急」を掲げ、多様な社会問題のなかで苦しい思いをしている患者さんと向き合ってきました。社会での居場所と健康とのつながりがとても強いものであることを多くの職員が実感しています。子どもたちだけでなくすべての人の「居場所」となることを目指す「子ども食堂」の活動に共感するとともに、明るく元気な地域社会の構築を願っています。                   

医療廃棄物の安全な処理・廃棄を管理しています

医療廃棄物、特に感染性廃棄物の処理については、患者さんと職員の安全を守るため、厳重に管理し、専門の業者に依頼して確実に処理を行っています。一方で、可能な限り廃棄物を減量することを目指し、多職種が集まって結成された廃棄物委員会が病棟ラウンドを定期的に実施し、職員ひとりひとりに対して分別やごみ減量への指導を行っています。

性別や職種に関係なく活躍するチャンスが設けられています

採用の段階はもちろんのこと、入職後もジェンダー関係なく昇進・キャリアアップの機会が設けられています。
また地域の多くの患者さんに対して、「えきさい(導き、たすける)の精神」に基づいた医療を提供するために、職種に関わらず自己研鑽を積み、スキルアップできるよう職員を支援しています。

「エキサイ健康教室」を定期開催しています

当院の医師や各職種職員が講師となり、一般の方へ向けた「エキサイ健康教室」を定期開催しています。
日々の暮らしのなかで健康維持のために役立つ情報を積極的に発信しています。

名古屋市内でも屈指の省エネ率
地道な調整、点検、補修の賜物です

入院棟移転に合わせたコージェネレーション導入、空調熱源機更新、照明LED化の採用、加えて監視システムデータを活用したきめ細かい空調や照明の運用、オーバーホールなどのの確実な点検補修など、地道な活動が実を結び、2012年~2023年の約10年間で、延床面積あたりのエネルギー使用量(MJ/㎡)を25%減少、市内病院平均値の約80%という優れた水準を獲得しています。