泌尿器科
主な症状・病名
泌尿器科では成人の泌尿器に関わる病気を診療しています。血尿・下腹部痛・排尿時に痛みがある・頻尿・残尿感などの排尿障害、副腎・腎臓・膀胱・前立腺・精巣などのがん、前立腺肥大、腎尿管・膀胱などにできる尿結石の治療、膀胱炎などの尿路感染症、外傷などによる泌尿器科の救急医療などを担当しています。
小さな腫瘍に対しては腹腔鏡手術を導入し、尿路結石治療では体外衝撃波結石破砕を含む尿路結石治療を行っております。
患者さんへのメッセージ
当科の患者さんで多いのは尿路にがんが出来て治療をしている方が比率的多くなっています。尿路腫瘍には副腎腫瘍、腎腫瘍、腎盂尿管腫瘍、膀胱腫瘍、前立腺腫瘍、精巣腫瘍など様々ですが男性の患者さんが中心です。
尿路のがんは厄介なことに自覚症状が非常に少なく、自覚症状が出てきたときにはすでがんが進行している可能性があります。前立腺がんの場合ではPSA(前立腺特異抗原)検査を受けることで早い段階から前立腺がんの有無を調べることが可能です。採血をして血液中のPSAという物質の量を測定する検査ですが、前立腺に異常があると濃度が高くなります。排尿障害がある男性の患者さんが受診された場合には、必ず初めにPSA検査を受けていただくようにしています。前立腺がんの原因は食事の欧米化、脂分の多い食事、肉類の食事によるところが大きいです。予防するためには食生活を見直し野菜を主体とした食事が望ましいです。がんが見つかった場合の治療では進行状況に応じて内視鏡によるロボット手術・内科治療・放射線治療を行っていきます。早期の段階で前立腺がんを見つけるためにも男性は50歳になったら年に一度はPSA検査や健診を受けるようにしていただきたいと思います
チカラを合せてチーム医療
当院の強みはチーム医療、これが非常に優れていると思います。医師・看護師・薬剤師・栄養士・緩和ケア病棟スタッフがチームを組んで、一緒に病棟をラウンドしています。「緩和ケアチーム」は様々な病院でも活動していますが当院のように多職種連携がうまくいっているところは珍しく、多職種が専門家の視点で相談しながら方針を決めていくというのが当院の強みになっています。泌尿器科でがんの治療を受けている患者さんも副作用のつらさを相談したり、心と身体の苦痛を和らげるためのケアを受けたりしています。
医療関係者へのメッセージ
泌尿器科を標榜されている地域のクリニックは、非常に早く検査ができる、午後も診療を行っているという点で患者さんにメリットを提供しておられます。一方で当院のような地域医療支援病院ではより高度な手術や抗がん剤を用いた薬物治療・放射線治療・ターミナルケア・合併症のある患者さんへ包括的な治療を行うなどの領域で治療に貢献しております。そのため泌尿器系の不調を感じた住民の方が敷居の低いクリニックにて検査や診断を受け、クリニックの医師が「専門的な治療を必要としている」と判断すれば、当院でお預かりして治療を行うなど、得意とする領域で互いに支えあって、地域の医療機関・クリニックとも良い関係で連携しながら患者さんの治療にあたっています。治療後の経過が良好な患者さんについては逆紹介を行っており、エキサイネットを通じて当院での治療の経過全てクリニックのパソコンで閲覧していただくこともできるなど利便性も提供しております。
今後も周辺地域における泌尿器科のバックアップをしていける医療機関として、患者さんにより良い医療を届けていきたいと考えておりますので、お力添えのほどよろしくお願いいたします。
医師の紹介
職名 | 氏名 | 資格取得年 | 資 格 名 |
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部長 | 深見 直彦 | 1998年 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医 日本泌尿器科学会泌尿器科指導医 |
医員 | 友澤 周平 | 2014年 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医 |
元永 智績 | 2017年 | ダヴィンチサージカルシステム(ロボット支援下手術)術者資格 | |
医務嘱託 | 竹中 政史 | 2004年 | 日本泌尿器科学会専門医 日本移植学会移植認定医 臨床研修指導医 |
糠谷 拓尚 | 2004年 | 日本泌尿器科学会泌尿器科専門医 日本泌尿器科学会泌尿器科指導医 |
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吉澤 篤彦 | 2013年 |
医療活動に関する実績