精神科
主な症状・病名
部長 市田 勝
精神科ではおもに、うつ病や神経症(不安障害)などの外来治療をしています。強いゆううつ感、何をしても楽しくない、ちょっとしたことでもすぐに心配や強い不安に襲われる、眠れないなど精神的に不安定な症状に対応しています。
また、一般病棟に入院中の患者さんを対象に、精神的混乱や不安、抑うつに対応しています。
当院には精神科の入院病棟がないため、入院が必要な場合には、入院可能な精神科病院への受診をお勧めしております。
患者さんへのメッセージ
受診が最も多いのはうつ病の患者さんです。環境に対応できないために、ストレスを抱え疲れてしまった適応障害の方も多く受診されています。ストレスの原因は人によってさまざまですから、初診ではこれまでの経過や患者さんが抱えている心配や不安などを、時間をかけてお聞きするようにしています。治療していく上で、まず必要なのは十分な休養をとる事です。ストレスを抱えると身体まで疲れてしまいますから、休養と併せてお薬によって症状を抑える治療を行います。治療は薬物療法がメインではありますが、必要に応じて心の専門家である臨床心理士がカウンセリングを行い、課題解決に向けて患者さんと一緒に考える支援も行っています。精神分析的な心理療法も実施していますので、ご希望の方はお申し出下さい。
うつ病は誰でもなる病気です。ご自身のストレスの増加に気づいて受診する患者さんがいる一方、周囲やかかりつけの医師から受診を勧められたことがきっかけで精神科を訪れる患者さんもいます。ゆっくり焦らず患者さんのペースで治療が進められるようサポートしてまいります。
チカラを合せてチーム医療
精神科では一般病棟で入院されている患者さんの精神的なケアも行っています。病棟で患者さんと言葉を交わすことの多い看護師や病棟薬剤師から「患者さんの気持ちが沈んでいるようなので診察を」という話がでることもあります。精神科へ依頼があった時には、病棟まで診察に伺っています。患者さんから話を聞いて診察をするだけでなく、病棟の担当医や看護師、薬剤師、そして関係する理学療法士や作業療法士とも協力して、診療を進めるようにしています。周囲の人たちが早期に気づいて、精神科の医師が診察し、お話を聞いたり、お薬を処方したりすることで、本来の治療がより円滑に進むように取り組んでいます。
医療関係者へのメッセージ
精神科の診察では患者さんから時間をかけてお話を聞くようにしており「患者さんがどうしていきたいか」という本人の意思を尊重するようにしています。精神科疾患は原因も様々であれば、治療法にもたくさんの選択肢があり、何がベストなのか、患者さんとともに考えて決めるようにしています。精神科疾患の治療には時間がかかることが多く、焦りは禁物です。薬を飲むことに否定的な患者さんがいたらのみたくない理由を聞いて、誤解があるようなら十分に説明をします。「あなたの納得できるやり方でいきましょう」というスタンスで歩調を合わせるよう心がけています。
患者さんが抱えている悩みによっては、社会福祉制度の活用を勧めるなどのアドバイスもしています。たとえば、ご年配の方で孤立してストレスを感じている人の場合には、デイサービスに行って人と交流をすることで症状が改善したこともありました。
総合病院である当院は身体と心の治療を同時進行できるメリットもございますので、他科と連携しながらより良い医療を提供し続けてまいります。
思春期・青年期外来(予約制)について
対象者:中学生〜20代、男女
不登校、ひきこもり、自閉スペクトラム症(発達障害)、心身症、解離性障害、パーソナリティ障害などが対象となります。臨床心理士/公認心理師と連携しながら各種心理検査等を行い、診断・見立てを行った上で、病状や心理特性に合わせたカウンセリング(心理教育、認知行動療法、力動的精神療法、EMDRなど)を中心として、必要に応じて薬物療法や親面接を組み合わせて診療を行っています。
また、ご家族を対象とした家族カウンセリングの相談も随時受け付けています。(相談を希望されるご家族の方のカルテを作成します)
医師の紹介
職名 |
氏名 |
資格取得年 |
資 格 名 |
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部長 |
市田 勝 |
1981年 |
精神保健指定医 |
医務嘱託 |
立花 昌子 |
2005年 |
日本精神神経学会精神科専門医 |