形成外科
主な症状・病名
形成外科は頭から足先までの全身における皮膚の比較的浅い部分の怪我や見た目の異常を担当しています。主に手術による治療を行いますが、症状によってはお薬を使って治療します。具体的には顔や身体表面の外傷(顔面の骨折・やけど・傷あと・ケロイド・傷のひきつれ)、皮下の良性腫瘍、生まれつきの異常(目・耳・手足などの変形、あざ)、陥入爪、眼瞼下垂や睫毛内反など眼の形成外科の治療を行っています。当院形成外科では、特に顔面骨骨折(眼窩底・眼窩内側壁・鼻骨・頬骨・前頭骨・上顎骨骨折など)や眼瞼下垂・睫毛内反・眼瞼外反などの目周りや顔の手術を多く行っております。
患者さんへのメッセージ
形成外科ではお子様の形成外科疾患の治療も行っています。眼瞼(がんけん)とはまぶたのことを言いますが、まぶたを上げる機能が弱い「眼瞼下垂」は生まれつきの症状としても見られます。地域の眼科医から「まぶたに変形があるお子さんがいるので診てほしい」と依頼され当院で治療をすることも多いです。治療はまぶたを上げる機能が残っている場合は筋肉の位置や長さを調整する手術をします。機能が残っていない場合は、太ももなどから筋膜を採取してまぶたに移植する手術を行います。生まれつきの変形は親御さんが心配でしょうから初めは定期健診を兼ねて受診していただき「何歳くらいに治療するか」を相談しながら治療計画を立てていきます。疾患やお子様の年齢にもよりますが、小さなお子様の手術は全身麻酔で行うため、1歳くらいまでは待機してもらう形になります。
生まれつきの変形では「まぶたの変形」以外にも「手足の変形」「耳の変形」なども扱っています。お子様の疾患に気づいた段階で早めに形成外科を受診することが重要です。
チカラを合せてチーム医療
救急科の医師と連携して重症患者さんの治療にあたっています。例えば熱傷の患者さんが搬送されてきた場合、救急科が全身管理を、形成外科が局所管理を担当するというように連携をしながら治療を行っています。
他にも傷を目立たなくさせる治療が得意な形成外科は皮膚科や歯科口腔外科など様々な診療科と合同で手術をしたり、連携して治療を行ったりしています。なるべく見た目がきれいな仕上がりになるように心がけ、患者さんの心のケアやQOL(生活の質)を高めるために貢献しています。
医療関係者へのメッセージ
当院にかかる患者さんは院外からも眼科・皮膚科・整形外科・小児科といった地域のかかりつけ医の皆様から広く患者さんをご紹介いただいています。
当院の形成外科の強みは「診察~手術~術後と、最初から最後まで一貫して一人の医師が治療に携わっている」ことです。大きい病院のチームでは治療の途中で担当医が変わったり、外来診察で相談していた医師と実際に手術を執刀する医師が変わったりしてしまうという事も多くあります。親身に話を聞いて相談に乗ってくれた医師が、執刀も担当してくれるという安心感もご提供していきたいと思っております。とくに小さいお子様が先天的な病気のため治療を受ける場合には親御さんも大変心配されますので、安心して治療を受けていただけるように配慮しています。
また「救急を断らない」当院では、交通外傷や熱傷といった重症患者さんを多く受け入れております。救急科や他の専門科と連携しながらキズが少しでもきれいに治るように、また腫瘍などの術後で患者さんが見た目を気にせず生活ができるようにするなど、形成外科の専門性を駆使して今後も尽力していきたいと考えております。
医師の紹介
職名 | 氏名 | 卒年 | 資 格 名 |
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医長 |
足立 真実 |
2012年 |
日本形成外科学会専門医 |
医務嘱託 |
坪井 憲司 | 2012年 | 日本形成外科学会認定専門医 アメリカ熱傷学会認定ABLSプロバイダー 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会認定乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師 |
医療活動に関する実績