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脳神経外科

 

脳神経外科

診療科の紹介

主な症状・病名

部長 鈴木 宰

脳神経外科が扱う疾患は非常に幅広く、脳血管障害(脳卒中)、脳腫瘍、頭部・脊椎(首〜骨盤)外傷、脊椎脊髄疾患など、多岐にわたります。当院は3次救急指定病院であり、24時間体制で積極的に緊急の患者さんの受け入れを行っています。救急対応における脳神経外科の役割は非常に重要で、常に脳神経外科専門医が緊急で対応できる体制を整えています。

当院ではほぼ全ての脳神経外科疾患に対する治療が可能で、年間500件を超える手術を行っており、市中病院としては愛知県で有数の症例数を誇っています。当院脳神経外科の特色としては血管内手術(カテーテルを用いた体の負担の少ない脳血管治療)を行う専門の医師がおり、緊急で来られる脳卒中の患者さんに対して常に開頭手術、血管内手術のいずれか最適な治療を選択できること、そして脊椎脊髄疾患を専門に扱う医師がおり、脳だけでなく脊椎脊髄疾患に対しても専門的な治療を提供できることです。

近年、本邦では急性発症の脳梗塞に対して、緊急で脳血栓を吸引して血流を救うカテーテル手術の必要性が急増しており、救急科とも連携のうえ積極的に力を入れています。さらに、脊椎脊髄疾患に対しては、脳神経外科の中で脊椎脊髄センターを併設しており、専門の医師により連日治療を行っています。


 

 

患者さんへのメッセージ

くも膜下出血、脳出血、脳梗塞などの脳卒中は、サイレントキラーとも呼ばれ、前触れもなく急に発症倒れることが多く、日本人の死亡原因の上位にも名を連ねる危険な病気です。こうした病気を防ぐには、高血圧、糖尿症、高脂血症、喫煙などのリスク因子を減らしていくことが重要です。くも膜下出血のほとんどの原因は脳動脈瘤(脳の血管の一部が風船のように膨らんだもの)の破裂です。出血している場合は緊急で手術をしますが、出血していなくても、大きく破裂するリスクの高い動脈瘤は手術が必要です。一方、極めて小さなものや破裂するリスクの低いものは経過観察します。動脈瘤の破裂を防ぐ手術には2つの方法があり、開頭によるクリッピング手術と、カテーテル治療によるコイル塞栓術があります。当院ではいずれの治療も可能であり、動脈瘤の形状や部位により、最適な治療を選択しています。

脳梗塞は脳の血管が詰まって起きる病気ですが、食生活の欧米化に伴い頚動脈などの太い血管にコレステロールが沈着した結果、脳への血液が悪くなって起きるタイプの脳梗塞が増えてきています。治療は、コレステロールが貯まって厚くなった血管内側の壁を手術で取り除いて広くする内膜はく離術と、狭くなった血管の中にステントをいれて拡げる血管内手術を行っています。当院ではこれらの両方が可能です。

さらに最近は高齢化に伴い、首や腰など背骨の変形によって神経が圧迫され、手足が動かしにくい、あるいは痛み、しびれに悩まされる人が増えてきています。いわゆる、脊椎脊髄(せきついせきずい)疾患です。これらの病気は脳卒中と違いすぐに生命に関わると言うことはありませんが、日常生活をおびやかす原因となる重要な疾患です。脳外科で背骨の治療をするというと違和感があるかもしれませんが、痺れや痛みの症状は背骨の中にある神経が原因で生じることが多いのです。そのため、神経のことを熟知した専門の医師が治療を行う必要があり、当院では脳神経外科で対応しています。

 

 

チカラを合せてチーム医療

脳血管障害を起こした患者さんは手足のマヒ・言葉の障害・ご飯をうまく飲み込めなくなる嚥下障害が起きることが多いです。医師、看護師による治療だけでなく、理学療法士・作業療法士・言語療法士によるリハビリテーション治療が欠かせません。当院では、これらの様々な職種が参加しているカンファレンスを定期的に行い、「この患者さんはどのように治療するか」をあらゆる面から検討しています。

また脳血管障害では最初に”脳神経内科”を受診される方も多く、”脳神経内科”から「脳神経外科での治療が必要です」という紹介が頻繁にあるため、定期的に合同カンファレンスを行って知識の共有を行い、常により良い治療を目指しています。

 

 

医療関係者へのメッセージ

当院では、救急医療に力を入れており、様々な診療科が一人の患者さんを連携して治療することがスムーズにできています。さらに脳神経外科はいつ起こるか分からない脳血管障害、外傷に備え、24時間対応で開頭手術やカテーテル手術ができる体制を整えており、いざという時に地域の方々に頼っていただけるよう努力しています。

また、当科では脊椎脊髄センターを併設しており、脳疾患、脊椎疾患いずれも当科が専属で治療を行っています。連日の外来診療を行っておりますので、痛み痺れで困っている患者様、治療が必要な可能性のある患者様がおられましたら、お気軽に当科へご紹介いただけますようお願いいたします。

 
当科では2020年、脊椎脊髄センターを開設いたしました。専門の医師が、脊椎脊髄疾患を一括して診断、治療しております。圧迫骨折から変形性脊椎症、脊髄腫瘍に至るまで幅広い治療を提供いたします。脊椎疾患による様々な症状で悩んでおられる患者様がおられましたら、お気軽に脊椎脊髄センターまでご紹介ください。
詳しくはこちらをご覧ください。


 

医師の紹介
職名 氏名 資格取得年 資 格 名
部長 鈴木  宰 1995年 日本脳神経外科学会専門医
日本脳神経血管内治療指導医
脳神経血管内治療専門医
日本脳卒中学会専門医
臨床研修指導医
医長 福岡 俊樹 2008年 日本脳神経外科学会専門医
日本脊髄外科学会認定医
脊椎脊髄外科専門医
臨床研修指導医
坂本 悠介 2008年 脳神経外科専門医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
日本脳卒中の外科学会技術認定医
粟屋 尭之 2010年 日本脳神経外科学会専門医
日本脊髄外科学会認定医
脊椎脊髄外科専門医
日本脊髄外科学会指導医
医師 太田 佑資 2019年
脇坂 憧子 2019年
医務嘱託 宮崎 素子 1975年 日本脳神経外科学会専門医
臨床研修指導医
池田 公 1977年 日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中の外科学会技術指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
日本脊髄外科学会認定医
木村 雅昭 1983年 日本脳神経外科学会専門医
臨床研修指導医
服部新之助 2001年 日本脳神経外科学会専門医
日本脊髄外科学会認定医
臨床研修指導医
西井 智哉 2014年
外来医師担当表

医療活動に関する実績