血液内科
主な症状・病名
部長 小島 由美
血液の成分には血球(赤血球・白血球・血小板)と血漿があり、それらの異常に対応するのが血液内科の主な仕事です。白血球が増えたり減ったりする白血病・リンパ節がはれる悪性リンパ腫・血漿の異常である多発性骨髄腫といった腫瘍性の病気などを診療しています。貧血の症状やリンパ節の腫れがある場合には血液内科を受診してください。
患者さんへのメッセージ
血液内科では貧血の症状により受診される患者さんが多くみえます。一番頻度の高い鉄欠乏性貧血はお薬を飲むことで簡単に治療することができますが原因を取り除くことが重要であり、消化器科(消化管内に出血の疑いがある時)や婦人科(月経・妊娠などによりたくさんの鉄が失われている時)の協力を得ながら診断・治療を行っています。必要な治療が受けられる診療科に責任を持ってご紹介いたします。
血液内科の入院患者さんではその多くを腫瘍性疾患の患者さんが占めています。白血球が増えたり減ったりする白血病、リンパ節がはれる悪性リンパ腫、血漿の異常である多発性骨髄腫といった病気です。治療には抗がん剤を使用することが多く、また病気に対して良くないイメージをもたれる方が多いため、患者さん・ご家族様の気持ちに配慮しながら診断・治療を提案していくことを心がけています。闘病が長期にわたりますので、よい関係を築きながら共に戦っていく戦友でありたいと思っています。
チカラを合せてチーム医療
血液疾患は患者さんが他の病気により血液検査をした時に発見されることもあります。検査部には血液を専門にしている部署があり、担当している臨床検査技師から「この患者さんは血液疾患の疑いがあるので診てほしい」と依頼の連絡があり診断に至るケースなどです。例えば消化器科の患者さんに血液の異常があった場合、消化器科の主治医への連絡と並行して血液内科にも連絡を入れてくれるため、臨床検査技師には病気の早期発見に貢献してもらっています。その後は血液内科医から次の検査へのアプローチや主治医へ連絡して同時進行で治療を始められるため、とても良いチームプレーができていると思います。
医療関係者へのメッセージ
どこの診療科でも同じ傾向と思いますが、地域住人の高齢化に伴いご高齢の患者さんが増えてきています。自分の家族に置き換えて考えると“もう○○歳だから治療しなくても…”とはとても思えません。どういった治療が最善であるのかを患者さん・ご家族様と共に模索しながら、大きな病院では敬遠されがちな超高齢者の診療も手掛けています。
また血液内科の特性上、地域のかかりつけ医や他科の医師より紹介されていらっしゃる患者さんが多いと思います。血液疾患では緊急対応が必要となるケースも頻繁にあり、名古屋市内でも血液内科がある病院は多くないためベッドの確保が困難になることが多いです。24時間体制で救急を受け入れている当院では「ベッドコントローラー」というしくみがあり病院全体のベッドを全診療科で効率よく使っていくシステムを構築していますので、緊急入院の要請にも十分応じていけると考えています。また、愛知県だけではなく立地的に三重県の患者さんの受け入れにも応じていますので、遠慮なくお問い合わせください。
医師の紹介
職名 | 氏名 | 資格取得年 | 資 格 名 |
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部長 | 小島 由美 | 1988年 | 日本内科学会専門医 日本血液学会専門医 日本血液学会指導医 日本医師会認定産業医 臨床研修指導医 |
早川 正哉 | 1993年 | 日本内科学会認定内科医 日本血液学会認定血液専門医 日本医師会認定産業医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 臨床研修指導医 |
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家田 美保 | 2001年 | 日本内科学会認定内科医 日本内科学会総合内科専門医 日本血液学会専門医 |
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医員 | 小川 磨育子 | 2015年 | |
医師 | 尾関 榛菜 | 2020年 |
医療活動に関する実績