中川区で慢性腎臓病(CKD)を診療いただいている皆様へ

CKDは脳卒中、心臓病、認知機能障害とも関係する病気です。
その克服には、すべての医療者の方の手助けが必要です。
特に、高血圧症や糖尿病の方は、定期的な尿検査が必須です。

CKDの治療目標

  • 末期腎不全への進展阻止
  • 心血管疾患の発症予防
  • 死亡リスクの軽減

蛋白尿が増加するほど、またeGFRが低下するほど、心血管疾患イベントや心血管死のリスクが上昇します。

また、GFRの低下率が大きくなるほど、末期腎不全のリスクが高まります。

腎機能障害(eGFRの低下)および蛋白尿・アルブミン尿は、末期腎不全、心血管死、全死亡の強力なリスク因子となります。

定期的な採血・検尿をお願いいたします。
特に、高血圧症や糖尿病の方は、尿検査をお願いいたします。

CKD患者への治療開始の目安

尿蛋白[+] または eGFR<45 mL/分/1.73㎡

推奨検査

少なくとも3か月に1回の血液検査、尿検査をお願いいたします。

随時尿を用いた尿蛋白/尿クレアチニン比は、1日の尿蛋白量の指標となるため、可能な限り実施してください。

早期の糖尿病患者さんには、尿アルブミン定量を実施してください。
(3か月に1回まで)

下記のいずれかが当てはまる場合は、

  1. 腎臓専門医への紹介
  2. かかりつけ医による治療開始

のいずれかをご検討ください。

専門医への紹介基準に関する補足事項

eGFR値の急激な低下、尿潜血、高カリウム血症など、上記基準に当てはまらない場合でも、かかりつけの先生が必要と判断される場合は、速やかに腎臓専門医へご紹介ください。

40歳未満の場合は、eGFR 60 mL/分/1.73㎡未満であれば、腎臓専門医へご紹介ください。

eGFR<30 mL/分/1.73㎡の場合は、専門医への紹介を推奨します。

かかりつけ医の先生によるCKD治療

生活習慣の是正

  • 減塩
  • 禁煙
  • 肥満の是正

血圧の管理

尿蛋白(+)
RA系阻害薬

尿蛋白(-)
RA系阻害薬 または Ca拮抗薬 または 利尿薬
※75歳以上は、尿蛋白の有無にかかわらずCa拮抗薬を選択可能です。

SGLT2阻害薬の使用
エビデンスと適応症のある薬剤

  • ダパグリフロジン(フォシーガ®)
  • エンパグリフロジン(ジャディアンス®)
  • カナグリフロジン(カナグル®)
    ※糖尿病関連腎臓病の場合に限る

かかりつけ医による治療介入が困難な場合を含め、ご相談や精査が必要な場合には、直接、腎臓専門医へご紹介・ご相談ください。


出典:CKD診療ガイド2024

愛知県内4大学の腎臓内科医が共同して作成 2025年10月1日
中川区医師会によって作成 2026年4月

中川区病診連携診療情報提供書