よくある質問

緩和ケア病棟への入院について

1.入院の条件は何でしょうか?

抗がん剤治療は緩和ケア病棟では行いません。苦痛緩和のための治療を受けたいとお考えになっていることが前提となります。ご本人が緩和ケア病棟への入院を希望され、ご家族の皆様も同様のお考えを共有される必要があります。

2.がん告知は必要ですか?

患者様ご本人の認知機能に問題がない場合には、基本的に悪性腫瘍であることの告知は必要と考えます。緩和ケア病棟に入院する際には「治りにくい病」「治らない病状」であることの認識は少なくとも必要かと思います。ただし、重度の認知症の方、意識障害のある方の場合はこの限りではありませんので、その都度相談が必要となります。

3.延命治療・蘇生治療についてはどのようになりますか?

悪性腫瘍の進行に伴う変化の場合、これらの治療により、回復は難しいため、患者様に負担をかけてしまい、苦痛の時間だけ長引かせてしまうことになります。ご家族、ご本人と一緒に話し合う必要がありますが、これらの治療についてはおすすめしません。

4.認知症でも入院できますか?

認知症だからといってお断りする事はありません。緩和ケア病棟では身体拘束を行いませんので、徘徊のある方の場合は難しいこともあります。がんによる症状であることもありますので、その都度病状に応じて相談させてください。

緩和ケア病棟での治療について

1.一般病棟と何が違うのですか?

当院の緩和ケア病棟では手術や抗がん剤治療など、悪性腫瘍に対する積極的な治療を終えた患者様を対象としています。
苦痛緩和のための緩和医療を専門的な知識、経験をもって行い、落ち着いた環境で穏やかに過ごしていただきます。

2.点滴はしてもらえますか?

緩和ケア病棟だから点滴をしない、ということはありません。医学的な判断にもとづき、ご本人、ご家族と相談しながら対応いたします。ただ、体調によっては食事がとれないからと点滴を行うことで、かえって、胸水・腹水が増え、浮腫が悪化し、痰が増加するなど、苦痛が増してしまうとされています。点滴のメリット、デメリットを考えながら、体調にあわせた適切な量や種類で実施する事が苦痛緩和のために重要だと考えています。

3.検査や治療はしてもらえますか?

苦痛緩和に必要な治療や検査を行います。抗生剤の投与や輸血などについても苦痛緩和に必要であれば行います。ただし、患者様の負担を考え、侵襲を伴う定期的な検査や治療は行いません。全ての治療や検査については患者様やご家族の希望を伺いながら検討します。

4.リハビリは受けられますか?

身体機能の維持のために、患者様の病状、体調にあわせたリハビリテーションを行うことができます。

5.入浴できますか?

寝たままでも入浴できる設備がありますので、病状に応じて医師の許可があれば入浴する事ができます。この他にも通常浴室などがございますので、 体調に応じて使用して頂くことが可能です。また、入浴が難しい患者様の場合でもお身体をきれいに保つために清拭等を行わせて頂きます。

6.民間療法や代替療法は行えますか?

入院中は行うことはできません。

7.一度入院したら退院はできませんか?

緩和ケア病棟で症状が安定し、体調が整えば、ご自宅に退院することは可能です。患者様の希望にあわせて、検討させていただきます。ご自宅への退院が難しい場合は転院や施設への退院などを検討させて頂く場合もございます。必要時、連携可能な往診医師、訪問看護ステーションなどについても検討させていただきます。体調が悪化した場合し、入院が必要な際には緩和ケア病棟での入院を検討します。

8.全て個室ですが、差額ベッド代はかかりますか?

緩和ケア病棟は全部で19床あります。16床は無料個室で、差額ベッド代はかかりません。3床は有料個室で、1日5500円(税込み)の差額ベッド代が別途必要となります。