令和5年度 名古屋掖済会 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1496 504 450 591 822 1344 1838 3614 3066 828
令和5年度中に当院を退院した患者さんの年齢を10歳刻みで集計しております。
年齢は入院時の満年齢です。高齢化の影響で、60歳~80歳代が多く、60歳以上の患者さんが全体の約60%を占めています。東海地方で初めて認可された救命救急センターがあり、小児救急にも力を入れて取り組んでいますので、10歳未満の患者さんも多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
精神科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 69 3.32 3.62 5.8 35.38
161070xxxxx1xx 薬物中毒(その他の中毒) - - 8.53 - -
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神及び行動の障害 - - 3.05 - -
161070xxxxx01x 薬物中毒(その他の中毒) - - 6.38 - -
161070xxxxx2xx 薬物中毒(その他の中毒) - - 11.26 - -
当院では精神科としての入院はさせていません。しかし、急性薬物中毒(多量服薬)や精神行動の障害のために当院を救急受診して入院となる患者さんがいます。主に身体的治療のための救急入院です。こうした患者さんについては、入院後、通常の会話が出来るようになった時点で、精神科でも診療をしています。
そのまま自宅へ戻っていただいてよいか、精神科病院へ入院としたほうがよいかなどの判断もしています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 174 4.68 5.96 2.3 1.26
040100xxxxx00x 喘息 119 4.8 6.37 0.84 3.64
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 110 4.05 5.86 0.91 3.64
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 100 5.01 6.07 5 0
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 88 3.82 3.56 0 2.36
ポストコロナを反映して、感染症の種類が例年よりも多くなっており、感染の入院の多さを後押ししています。手足口病の流行も、熱性痙攣の原因となっていました。気管支喘息も感染契機が多かったです。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 112 9.14 8.95 5.36 74.31
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 94 3.76 4.55 1.06 69.66
060150xx03xxxx 虫垂炎 84 3.83 5.29 0 34.05
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 78 9.65 9.88 2.56 65.96
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 52 5.27 5.98 0 61
当院は幅広い疾患を扱う総合病院であり、救命救急センターからの救急患者さんや愛知県指定がん診療連携病院としてがん患者さんを多く診療しています。外科では緊急を要する腹部疾患等が患者さんや手術数で数字上上位になっていますが、がんの診療にも重点をおいており高度な手術手技を必要とする腹腔鏡下手術やロボット支援手術も数多く施行しております。また、厳格な周術期管理を必要とする患者さんや抗がん剤治療、緩和治療まで多くの患者さんを日常的に診療しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 225 21.13 25.50 64 80.81
160760xx97xx0x 前腕の骨折 142 3.79 4.76 0 47.67
160780xx97xx0x 手関節周辺の骨折・脱臼 86 2.98 4.04 0 33.23
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 61 16.64 21.96 32.79 73.54
160740xx01xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 54 5.43 5.67 1.85 31.06
近年の高齢者の増加は、骨粗鬆症に起因する骨脆弱性骨折の増加に反映しています。肩や手関節といった上肢の骨折の多くはギプスなどの固定による治療の適応がありますが、大腿骨の近位部骨折では歩行ができなくなるため手術が必要となります。当科では年間280名以上の患者さんが股関節周辺骨折で救急搬送されてきます。ほとんどの患者さんは1週間以内に骨接合術または人工骨頭手術を行い、術後の合併症がなければ抜糸後にリハビリテーション病院に転院して自宅退院まで歩行訓練をしていただいています。
また、上肢の骨折でも利き手であったり、介護要員であるなどの理由で長期間のギプス固定を望まない患者さんには積極的にプレート固定を行っており、数日間の入院リハビリ後は通院リハビリを行い術後平均6週間程度で元の状態近くまで回復しています。
骨折以外にも下肢の変形性関節症の患者さんが増えており、人工関節置換術を行いリハビリを行うことで、ADLの改善を認めています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 71 18.66 19.34 39.44 79.8
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 63 9.02 8.38 20.63 58.08
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 頸部 52 15.83 19.32 21.15 68.88
160690xx01xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 50 33.42 31.02 50 70.76
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 47 14.3 11.87 23.4 79.19
当院は救急医療に力を入れており、24時間体制で頭頸部外傷と、脳卒中の患者さんの入院を受入れています。これらの病気に対する緊急手術も積極的に行っています。救急科をはじめとして、整形外科、外科、心臓血管外科、口腔外科、耳鼻科、眼科、麻酔科などとの協力の下で多発外傷にも対応しているのが当院の特徴です。また、脊椎・脊髄センターを併設しており、頚椎症、腰椎症などの脊椎・脊髄疾患の診療も積極的に行っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 25 2.36 9.77 0 75.64
050161xx97x1xx 大動脈解離 21 30.52 28.09 23.81 66.33
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 20 12.1 10.42 0 76.05
050050xx0101xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 - - 21.38 - -
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) - - 21.53 - -
心臓手術(狭心症、心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術や、弁膜症に対する弁形成や弁置換術)、胸部大動脈疾患(大動脈瘤や急性大動脈解離)、腹部大動脈瘤に対する人工血管置換、胸部と腹部大動脈疾患に対するステントグラフト内挿術、内シャント作成を含む四肢末梢血管に対する手術も施行しています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 43 8.6 9.34 0 33.09
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 40 3.03 2.96 0 40.45
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 33 5.58 5.93 0 42.55
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 33 5.7 6.00 0 44.06
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 28 10.68 10.10 0 56.04
異常分娩では、分娩までの日数の延長や分娩後の安静期間が延び、分娩前後の入院が長くなる場合があります。通常の入院期間は初産の方で分娩後5日間、経産の方で分娩後4日間です。開腹手術での入院期間は、良性疾患で通常9日間、悪性疾患で11日間と短縮に努めてます。また腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術を導入することで一部の子宮悪性腫瘍手術は術後7日目退院が可能になりました。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 51 5.14 4.46 0 74.14
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 39 2.26 2.54 0 78.36
100140xx99x00x 甲状腺機能亢進症 - - 10.00 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
当院の白内障手術は御希望により入院、外来通院のいずれも対応しております。入院の場合、手術当日に入院いただき術後1日経過をみせていただく1泊2日で行っております。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 56 5.64 5.51 1.79 40.23
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 43 8.47 7.53 0 22.26
030400xx99xxxx 前庭機能障害 37 4.89 4.73 2.7 71.27
030240xx01xx0x 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 14 6 7.52 0 36.5
030390xx99xxxx 顔面神経障害 14 8.14 8.71 0 59.36
扁桃・アデノイド肥大や慢性鼻副鼻腔炎の手術目的の症例や急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍等、めまいによる症状が強く入院となる患者さんが多いです。喉頭 浮腫、深頸部膿瘍まで進行して緊急手術・ICU管理が必要となるような方もみえます。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 99 13.76 15.57 26.26 71.16
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 76 19.25 19.09 63.16 72.38
010230xx99x00x てんかん 68 9.09 7.20 4.41 61.24
010060x2990200 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 66 18.02 19.02 45.45 79.68
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 42 23.52 22.61 66.67 76.95
脳神経内科では脳卒中の内、虚血性脳卒中と手術適応のない脳出血を取り扱っております。虚血性脳卒中で急性期で血栓除去の適応のある症例は脳神経外科で血栓除去も行っております。入院症例はほとんどは、発症3日以内の症例です。脳卒中連携パスを用い在宅復帰を目標に回復期リハビリテーション病院に転院をする症例が多く在院日数が全国平均と同様です。連携を推進しております。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 45 19.38 12.88 22.22 75.18
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 18 1.94 2.86 0 42.39
080100xxxx0x0x 薬疹、中毒疹 - - 10.61 - -
080105xxxxx0xx 重症薬疹 - - 17.82 - -
080010xxxx1xxx 膿皮症 - - 24.11 - -
蜂窩織炎を主とする急性膿皮症の入院患者さんが最も多いですが、重症の薬疹もしばしば入院の適応となります。帯状疱疹は内服薬がすぐれたものができ入院は減少しました。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 99 2.14 2.44 0 72.12
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 83 6.54 6.85 0 75.1
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 81 12.7 13.52 4.94 71.54
11012xxx03xxxx 上部尿路疾患 57 2.19 2.43 0 61.23
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 44 5.45 5.22 0 63.8
急性期病院、救急病院の特徴からか、圧倒的に急性尿路感染症の疾患を持つ患者さんが多く入院されます。喫煙者や高齢者が多いので膀胱癌や前立腺癌の罹患者が増加しています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 198 2.43 2.98 0.51 69.04
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 66 20.03 20.60 31.82 85.29
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 59 15.97 15.44 10.17 83.69
0400801499x012 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 56 17.77 18.22 17.86 85.21
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 52 15.54 18.65 11.54 75.04
当院は、愛知県指定のがん診療拠点病院であり、肺がんや悪性胸膜中皮腫などの呼吸器腫瘍の患者さんの診断・治療を多く行っています。外科的治療が可能な場合は、呼吸器外科に手術を依頼します。放射線治療医が常勤していますので、定位照射を含めた放射線治療も行っており、両者に併用あるいは単独で、化学療法、免疫チェックポイント阻害剤、分子標的薬治療も行っています。緩和科医師が常勤し緩和病棟を併設していますので、入院・外来での緩和医療も可能です。肺炎・膿胸といった気道感染症や間質性肺炎の診断と治療、さらには慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息などの気道疾患の診療も行っています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 293 3.31 4.26 0 69.95
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 243 4.48 4.57 0 69.94
050050xx9920x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 137 2.23 3.25 0 68.78
050130xx9900x0 心不全 123 18.67 17.38 13.82 82.27
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 97 2.2 3.05 0 67.75
虚血性心疾患は、狭心症に対する治療を目的とした入院です。安定型狭心症は症状としては安定しているため、予定入院で治療しており、多くの場合予定通り退院できる一方で心不全は急性心不全を意味しており、緊急入院がほとんどで、合併症も多いなかで入院する例も多いため、在院日数が長い傾向となっています。頻脈性不整脈は、心房細動(発作性、持続性、慢性)が最も多く、他には、発作性上室性頻拍、心房粗動、心房頻拍、心室頻拍があり、根治を目的とするカテーテル手術(アブレーション)目的の入院です。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 26 16.31 10.25 34.62 79.5
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 21 12.24 11.49 14.29 64.29
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 20 14.15 13.52 10 82.45
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 19 13.95 13.81 0 71.21
110290xx99x0xx 急性腎不全 15 14.33 14.36 33.33 72.67
透析患者さんの入院数が増加しています。合併症のある患者さんの受入れも積極的に行っています。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 50 14.12 13.99 8 63.94
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 25 18.12 20.60 36 85.64
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 22 12.32 13.52 18.18 74.45
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 14 11.64 10.25 21.43 73.36
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 13 13.85 13.15 7.69 59.54
1位・5位は糖尿病関連です。
2位・3位・4位は救急関連です。
当院の特徴として、重症高血糖などの救急経由の患者さん、近隣の医療機関からのHbA1cの高い患者さん、複数の合併症がある患者さんが多いです。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 25 21.36 18.03 0 70
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 21 24.81 20.60 52.38 84.33
130010xx97x9xx 急性白血病 18 42.72 34.93 11.11 76.17
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 16 20.31 12.88 0 69.13
130010xx97x2xx 急性白血病 15 27.33 36.19 0 55.33
高齢化に伴い、骨髄異形成症候群の患者さんが増えており、積極的な治療を希望する方も増え、治療により良い結果が得られる患者さんも増えています。急性白血病は化学療法で治療を行いますが、新規薬剤の登場もあり、治療の適応も拡大しています。悪性リンパ腫は、手術は行わず化学療法や抗体療法(リツキシマブ)で治療をします。新しい薬剤も続々と登場しています。3週間程度の入院が多いですが、年齢やお体の状態により入院期間が長くなることがあります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 167 8.94 8.75 1.8 74.25
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 55 7.56 7.58 0 66.25
060140xx97x0xx 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) 55 9.35 10.92 5.45 72.05
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 48 2.65 2.61 0 70.38
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 42 15.14 13.52 19.05 80.55
消化器内科で最も多い疾患は胆管結石に伴う急性胆管炎です。次いで大腸憩室症(憩室炎、憩室出血)、胃十二指腸潰瘍です。大腸内視鏡検査を年間約2,000例施行しており、ポリープを認めた場合、内視鏡的切除術を行なっています。尿路感染症は消化器疾患ではありませんが、症例数が多い疾患のため内科各科で分担して診療を行なっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 34 10 25 43 9 17 1 6,7,8
大腸癌 22 46 54 68 6 34 1 6,8
乳癌 51 34 7 4 1 4 1 8
肺癌 27 9 38 117 7 79 1 8
肝癌 5 10 8 17 0 21 1 6,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者さんの数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。
UICC病期分類とは、国際対がん連合(UICC)によって定められた分類で、①原発巣の大きさ進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つのカテゴリーにより、がんの病期をⅠ期からⅣ期の4病期(ステージ)に分類するものです。
上図は、令和5年度に退院した患者さんを集計したもので、「不明」は、がんやがん以外の併存する重篤な疾患のために精査を見合わせていたり、集計の段階で診断途中の症例が含まれています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 53 9.42 56.74
中等症 272 16.46 79.44
重症 64 20.08 84.64
超重症 16 24.94 83.75
不明 0 0 0
成人の市中肺炎につき重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しています。市中肺炎とは病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎のことです。
軽症の患者さんは平均年齢が50歳代ですが、重症度が高くなると80歳代の高齢者が多くなり、平均在院日数も長くなります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 418 19.98 76.31 38.74
その他 57 21.3 77.61 4.84
脳梗塞に関して、発症3日以内、以降 病型別に統計を取っております。脳梗塞3日以内の症例が多く、地域連携を推進しており、回復期リハビリテーションへの転院などが約1/3数を占めております。連携パスを使用し積極的に連携を図っております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 93 1.95 3.11 0 62.14
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 85 0.42 2.41 0 34.13
K6335 鼠径ヘルニア手術 63 0.32 2.78 0 71.83
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 54 1 7.31 3.7 66.31
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 52 4.9 9.9 0 70.38
当院は幅広い疾患を扱う総合病院であり、救命救急センターからの救急患者や愛知県指定がん診療連携病院としてがん患者さんを多く診療しています。外科では緊急を要する腹部疾患等が患者数や手術数で数字上上位になっていますが、がん患者さんの診療にも重点をおいており高度な手術手技を必要とする腹腔鏡下手術やロボット支援手術も数多く施行しております。また、厳格な周術期管理を必要とする患者さんや抗がん剤治療、緩和治療まで多くの患者さんを日常的に診療しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿)<内固定を行なう> 203 1.3 15.43 51.23 78.04
K0821 人工関節置換術(股) 110 1.72 15.25 31.82 71.13
K0732 関節内骨折観血的手術(手)<内固定を行なう[手]> 99 2.01 5.14 7.07 63.29
K0462 骨折観血的手術(前腕)<内固定を行なう> 80 1.94 7.04 8.75 50.56
K0463 骨折観血的手術(鎖骨・膝蓋骨・手(舟状骨除く)・足・指(手、足)) 77 0.99 6.3 5.19 49.57
当院は救急医療に力を入れており、整形外科も四肢の外傷治療を中心に診療しています。当科は昨年約2,150件の手術を行っていますが、そのうち7割を占めるのが四肢の外傷で、中でも多いのはやはり骨折です。近年の超高齢社会を反映して高齢者の大腿骨近位部の骨脆弱性骨折が最多で骨接合術と人工骨頭手術を合わせると年間の手術患者数は延べ250名程となっています。術後は合併症がなければリハビリテーション病院に転院して自宅退院まで歩行訓練をしていただきます。
また、高齢者では転倒した際に手をついて生じる橈骨遠位端骨折も多く、年間120名以上の患者さんがプレートによる固定術を受けられています。手術は上肢・下肢とも開放骨折は当日に緊急手術を行いますが、開放骨折でない場合でもできるだけ早期に手術しています。
また、股関節・膝関節の変形性関節症に対しては患者さん個人にあった方法で人工関節置換術を行い、ADLの拡大を目指しています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 63 1.03 13.49 25.4 80.22
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定) 59 8.68 24.34 42.37 70.29
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 50 4.5 14.14 20 71
K142-4 経皮的椎体形成術 36 7.94 10.33 19.44 80.11
K1421 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(前方椎体固定) 35 2.51 9.69 14.29 65.8
当院は、脳に対する治療だけでなく、脊椎・脊髄疾患に対する治療にも積極的に取り組んでおり、院内だけでなく、近隣の内科や整形外科などからも紹介していただいており、頚椎、腰椎疾患の外科的治療も多いのが特徴です。
また、重症脳梗塞に対して、緊急で詰まった血管を再開通させる治療にも積極的に取り組んでいます。来院後、すぐに治療が必要となりますが、救急外来のみで診断から治療までが可能となっており、脳神経内科、救急科とも連携することにより高い治療効果を得られるようになりました。さらに、頸動脈が動脈硬化で細くなってきて、脳梗塞を起こした患者さん、あるいは今後、脳梗塞を起こす可能性が高いと思われる患者さんに対して、『ステント』と呼ばれる網状の金属の筒を入れて頸動脈を広げる手術(血管内手術)を積極的に行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 20 1.8 11.7 0 77.25
K597-2 ペースメーカー交換術 18 0 1 0 74.94
K5601ニ 大動脈瘤切除術(上行)(その他) 16 0.06 31.06 18.75 66.38
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 14 3.93 19.93 14.29 73.43
K5603ニ 大動脈瘤切除術(上行・弓部同時)(その他) - - - - -
心臓手術(狭心症、心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術や、弁膜症に対する弁形成や弁置換術)、胸部大動脈疾患(大動脈瘤や急性大動脈解離)、腹部大動脈瘤に対する人工血管置換、胸部と腹部大動脈疾患に対するステントグラフト内挿術、内シャント作成を含む四肢末梢血管に対する手術も施行しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 51 1.47 6.86 0 33.08
K867 子宮頸部(腟部)切除術 40 1 1.03 0 40.45
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 37 1 4.08 0 46.11
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)<卵巣両側部分切除と卵管両側部分切除> 36 0.86 3.97 0 43.86
K861 子宮内膜掻爬術 28 0.21 0.79 0 47.71
令和5年の年間分娩数は約325件で、およそ30%の方が帝王切開術で分娩しています。分娩経過中の緊急帝王切開が可能な体制も整備しています。帝王切開の入院期間は通常は術後7日間です。子宮および卵巣の良性腫瘍の場合は、多くは腹腔鏡下手術で行っております。腹腔鏡下手術での入院期間は通常6日間と短縮に努めています。
子宮頸部異形成に対して、高周波メスを用いた子宮頸部円錐切除術(部分切除)を行っています。入院期間は通常3日間です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 90 0.1 2.79 0 75.97
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
当院の白内障手術は御希望により入院、外来通院のいずれも対応しております。入院の場合、手術当日に入院いただき術後1日経過をみせていただく1泊2日で行っております。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 38 1 6.89 0 24.39
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 15 0.6 4.67 0 37.4
K347 鼻中隔矯正術 - - - - -
K370 アデノイド切除術 - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) - - - - -
扁桃周囲膿瘍による切開排膿、喉頭蓋炎による呼吸苦症状出現にての気管切開術が緊急手術では多く、予定手術では口蓋・扁桃・アデノイドの手術、内視鏡下にて副鼻腔の手術が多くなっています。パスを使用し早期退院できるように対応しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 88 1.59 5.2 1.14 75.88
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 57 0.07 1.12 0 61.23
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 48 0.75 12.65 4.17 68.21
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 46 1.3 3.3 0 64.11
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 32 1.03 8.59 0 69.25
尿路結石を伴う患者さんも多く、重症化しているため、経尿道的尿管ステント留置術の症例数が多くなっています。
喫煙者や高齢者が多いため悪性腫瘍に対する手術が多くなっています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 213 0.57 3.08 0 70.87
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) 136 0.56 2.87 0.74 72.01
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 131 0.63 5.87 6.11 78.72
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 85 0.6 2.47 0 69.35
K5461 経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞) 74 0.03 15.5 9.46 73.04
当院では、デバルキングデバイスである、ロータブレーター、ダイアモンドバックやDCAなどプラークを直接削り取って治療する症例が多く有効にデバルキング可能であった症例はステント留置をせずとも良好な成績が得られるため、中長期にステント閉塞例を回避するため薬剤溶出性バルーンなどを用いてステントレス治療を目指しております。もちろん多くは薬剤溶出ステントを留置します。そのため冠動脈形成術の割合が平均より多くなっています。EVTは高度石灰化や完全閉塞病変が多く、また足趾潰瘍を伴った難治例もおこなっており繰り返して治療をおこなう場合もあります。心房中隔穿刺のほとんどは心房細動(発作性、持続性、慢性)の根治を目的とする経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)で行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 113 1.68 10.19 8.85 76.94
K654 内視鏡的消化管止血術<胃> 56 0.23 9.32 8.93 69.13
K681 胆嚢外瘻造設術 46 1.63 19.11 21.74 78.15
K6852 内視鏡的胆道結石除去術(その他) 46 2.57 5.61 4.35 72.11
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 40 1.78 2.48 0 70.4
消化器内科では胆道結石に伴う胆管炎・胆嚢炎、胃十二指腸潰瘍の患者さんを多く診療しています。胆管炎に対して内視鏡的胆道ステント留置術・結石除去術を施行、胆嚢炎に対しては主に緊急で胆嚢ドレナージ(外瘻造設術)を施行しています。胃十二指腸潰瘍出血に対して消化管止血術を施行しています。大腸内視鏡検査を年間約2,000例施行しており、ポリープを認めた場合、内視鏡的切除術を行なっています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 5 0.03
異なる 9 0.06
180010 敗血症 同一 79 0.54
異なる 63 0.43
180035 その他の真菌感染症 同一 2 0.01
異なる 7 0.05
180040 手術・処置等の合併症 同一 28 0.19
異なる 1 0.01
播種性血管内凝固症候群及び敗血症は入院の契機となった病名と同じであるかどうかで症例数、発生率を示しておりますが、手術・処置等の合併症は、緊急入院や重篤な状態で搬送入院などのケースもありますので、様々な発生率を示します。
当院ではパスなどの使用により、リスク管理を行い細心の注意を払い対応しております。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1768 1564 88.46
期間中に肺血栓塞栓症発症の リスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院症例につき、肺血栓塞栓症の予防策(弾性ストッキングの着用・抗凝固療法のいずれか)が実施された症例の割合を集計しています。
当院では予防のため弾性ストッキングまたはフットポンプを使用してます。
またリスクの高い患者さんに対しては、抗凝固療法を施行しています。



血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
7891 5733 72.65
適切な治療のために、血液培養は2セット以上行うことが推奨されています。
当院は医師、看護師、薬剤師、検査技師の4職種からなる抗菌薬適正使用支援チームが活動しており、成人においては90%以上、小児を含めると72.65%の血液培養2セット実施率です。



広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
1113 1021 91.73
薬剤耐性菌のリスクがあるため、不要な広域抗菌薬は狭域化が重要です。
広域抗菌薬使用前に血液培養検査を行うことで、原因菌の特定、適切な抗菌薬治療と有害事象の最小化に繋がります。



更新履歴
2024年9月30日
更新