平成29年度 名古屋掖済会 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1354 386 474 500 860 1041 2041 3066 2464 685
平成29年度中に当院を退院した患者さんの年齢を10歳刻みで集計しております。
年齢は入院時の満年齢です。高齢化の影響で、60歳~80歳代が多く、60歳以上の患者さんが全体の約60%を占めています。東海地方で初めて認可された救急救急センターがあり、小児救急にも力を入れて取り組んでいますので、10歳未満の患者さんも多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
精神科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 45 2.98 3.58 6.67 36.98
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神および行動の障害 - - 2.66 - -
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 - - 10.05 - -
160350xx99x0xx 頸部損傷(喉頭・頸部気管損傷、頸椎頸髄損傷を除く。) - - 5.57 - -
160660xxxx0xxx 皮下軟部損傷・挫滅損傷、開放創 - - 10.25 - -
当院では精神科としての入院はさせていません。
しかし、急性薬物中毒(多量服薬)や精神行動の障害のために当院を救急受診して入院となる患者様があります。
主に身体的治療のための救急入院です。こうした患者様については、入院後、通常の会話が出来るようになった時点で、精神科でも診療をしています。
そのまま自宅へ戻っていただいてよいか、精神科病院へ入院としたほうがよいかなどの判断もしています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 177 4.89 5.94 0.00 0.89
040100xxxxx00x 喘息 154 5.69 6.32 0.00 3.50
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 125 4.60 5.70 0.00 3.28
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 81 3.48 5.50 0.00 3.41
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 68 5.34 12.34 0.00 1.94
小児の代表的な急性感染症である急性肺炎は3日から5日の入院期間です。気管支喘息は3日から6日の入院期間です。小児やお母様のストレス・負担をなくすためできるだけ早く退院できるよう配慮しています。
RSV感染症は6ヶ月未満の比較的低年齢が多いため、あまり急ぎません。お母様に安心して頂くことが重要と考えています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 94 9.23 8.98 4.26 66.41
060150xx03xxxx 虫垂炎 手術あり 76 4.87 5.56 0.00 36.03
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術あり 60 16.93 15.61 0.00 72.22
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 50 9.60 12.35 0.00 69.20
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 手術あり 44 7.05 6.64 0.00 58.02
当院は幅広い疾患を扱う総合病院であり、救急救命センターからの救急患者や愛知県指定癌診療連携病院として癌患者さんを多く診療しています。外科では緊急を要する腹部疾患等が患者数や手術数で数字上上位になっていますが、癌患者の診療にも重点をおいており高度な手術技量、周術期管理を必要とする患者さんや抗がん剤治療、癌緩和治療まで多くの患者さんを日常的に診療しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 手術あり 221 22.89 27.09 65.61 82.80
160780xx97xx0x 手関節周辺骨折脱臼 手術あり 103 4.13 4.17 1.94 39.72
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 99 5.23 5.21 1.01 51.57
160740xx97xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 64 6.30 5.16 0.00 23.83
160610xx97xxxx 四肢筋腱損傷 手術あり 48 7.79 9.46 2.08 49.83
近年の高齢者の増加は、骨粗鬆症に起因する骨脆弱性骨折の増加に反映しています。肩や手関節といった上肢の骨折の多くはギプスなどの固定による治療の適応ですが、大腿骨の近位部骨折では歩行ができなくなるため手術が必要となります。当科では年間200名以上の患者さんが股関節周辺骨折で救急搬送されてきます。ほとんどの患者さんは1週間以内に骨接合術または人工骨頭手術を行い、術後の合併症がなければ抜糸後にリハビリテーション病院に転院して自宅退院まで歩行訓練をしていただいています。
また、上肢の骨折でも利き手であったり、患者さんが介護要員であるなどの理由で長期間のギプス固定を望まない患者さんには積極的にプレート固定を行っており、数日間の入院リハビリ後は通院リハビリを行い術後平均6週間程度で元の状態近くまで回復しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 65 7.78 7.34 6.15 56.43
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術あり 41 11.73 9.68 9.76 69.37
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 手術あり 24 16.75 11.75 29.17 77.38
160100xx99x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 22 17.45 21.48 31.82 76.55
010070xx02x0xx 脳血管障害 手術あり 19 11.47 10.05 10.53 76.37
当院は救急医療に力を入れており、24時間体制で頭頸部外傷と、脳卒中の患者様の入院を受入れています。これらの病気に対する緊急手術も積極的に行っています。
救急科をはじめとして、整形外科、外科、心臓血管外科、口腔外科、耳鼻科、眼科、麻酔科などとの協力の下で多発外傷にも対応しているのが当院の特徴です。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 17 3.18 11.21 0.00 77.00
050161xx97x10x 解離性大動脈瘤 手術あり 14 43.21 28.04 21.43 69.50
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術あり 11 2.91 8.50 0.00 74.00
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 手術あり 10 31.00 23.93 10.00 70.60
050050xx01110x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術あり - - 28.11 - -
心臓手術(狭心症、心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術や、弁膜症に対する弁形成や弁置換術)、胸部大動脈疾患(大動脈瘤や急性解離)、さらに腹部大動脈瘤に対する人工血管置換やステントグラフト内挿術。内シャント作成を含む四肢末梢血管に対する手術も施行しています。愛知県内全域から緊急手術の依頼されることも多く、体制を整え緊急対応できるようにしていきます。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120260xx01xxxx 分娩の異常 手術あり 72 9.75 9.67 0.00 31.40
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 化学療法あり 46 4.63 4.98 0.00 63.24
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 手術あり 37 10.54 9.91 0.00 46.59
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 手術あり 30 5.13 6.37 0.00 35.33
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 27 12.56 20.41 22.22 29.11
良性腫瘍の場合は、卵巣で約80%、子宮で約30%が腹腔鏡下で手術を行っています。腹腔鏡(内視鏡)下手術での入院期間は通常、卵巣で5日間、子宮で6日間と短縮に努めています。
分娩数は年間約40件で、およそ27%の方が帝王切開術で分娩しています。入院期間は通常は術後7日間です。
子宮頸部異形成に対して、高周波メスを用いた子宮頸部円錐切除術(部分切除)を行っています。入院期間は通常3日間です。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020370xx99xxxx 視神経の疾患 - - 11.22 - -
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり - - 2.85 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
当院の白内障手術は御希望により入院、外来通院のいずれも対応しております。入院の場合、術当日に入院いただき術後2日経過をみせていただく2泊3日で行っております。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 51 6.27 5.48 0.00 35.45
030400xx99xxxx 前庭機能障害 49 5.94 5.15 0.00 63.51
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 22 8.77 7.23 0.00 56.68
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 21 10.62 8.01 0.00 17.24
030428xxxxxxxx 突発性難聴 15 8.47 9.18 0.00 61.60
扁桃・アデノイド肥大や慢性鼻副鼻腔炎の手術目的の症例や急性扁桃炎~扁桃周囲膿瘍、めまいによる症状が強く入院となる患者様が多いです。喉頭 浮腫、深頸部膿瘍まで進行して緊急手術・ICU管理が必要となるような方もみえます。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 100 9.20 6.32 12.00 65.61
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) リハビリあり Rankin Scale0~2 77 16.38 16.51 35.06 73.31
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 68 19.53 19.10 73.53 68.00
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) エダラボン投与 50 15.90 16.38 48.00 70.84
010060x2990200 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) リハビリあり Rankin Scale3~5 44 17.84 20.12 36.36 81.89
神経内科では脳卒中の内,虚血性脳卒中と手術適応のない脳出血を取り扱っております..脳外科に狭量を碧で急性期の血栓除去も行っております.入院症例はほとんど、発症3日以内の症例です。脳卒中連携パスを用い在宅復帰を目標に回復期リハビリテーション病院に転院をする症例が多く、在院日数が全国平均と同様です.連携を推進しております。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症 33 12.33 11.73 3.03 73.94
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 - - 4.01 - -
080011xx970xxx 急性膿皮症 手術あり - - 17.95 - -
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 8.95 - -
080080xxxxxxxx 痒疹、蕁麻疹 - - 6.57 - -
蜂窩織炎を主とする急性膿皮症の患者様が多く治療されます。帯状疱疹は市販薬が効果的になった事もあり、入院数は減少しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 78 12.50 12.34 3.85 71.60
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 手術あり 68 5.13 5.75 1.47 64.87
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 手術あり 65 8.75 7.31 0.00 74.11
11012xxx99xx0x 上部尿路疾患 27 10.30 5.39 3.70 66.22
110320xx97xxxx 腎、泌尿器の疾患(その他) 手術あり 18 11.39 12.69 5.56 74.28
急性期病院、救急病院の性格からか、圧倒的に急性尿路感染症の疾患を持つ患者様が多く入院されます。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 生検実施 181 2.99 3.59 0.55 69.78
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 化学療法あり 125 15.38 11.99 0.00 70.01
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 88 20.22 20.83 29.55 83.06
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 74 19.16 14.60 5.41 75.41
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 73 18.16 19.65 6.85 73.01
当院は、愛知県指定の癌拠点病院であり、肺悪性腫瘍(肺がん)患者さんの入院が最も多くなっており、化学療法や診断に力を入れています。救命救急センターから入院される肺炎を中心とした感染症も上位を占めます。また、喘息、COPD、間質性肺疾患などの慢性疾患の診療も多く扱っています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 手術あり 184 5.44 5.30 0.00 66.18
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 心カテ検査あり 176 2.29 3.03 0.00 66.18
050130xx99000x 心不全 126 20.64 17.71 9.52 82.73
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術あり 116 3.99 4.62 0.00 67.46
050130xx9901xx 心不全 リハビリあり 54 22.80 19.53 9.26 81.76
頻脈性不整脈は、心房細動(発作性、持続性、慢性)が最も多く、他には、発作性上室性頻拍、心房粗動、心房頻拍、心室頻拍があり、根治を目的とするカテーテル手術(アブレーション)目的の入院です。
狭心症、慢性虚血性心疾患は、冠動脈の狭窄や、慢性完全閉塞に対する冠動脈ステント留置術目的の入院です。
心不全入院も多く、心不全治療後に心臓リハビリを施行しているため、平均在院日数がやや多くなっています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 透析あり 25 16.04 14.55 16.00 69.80
110290xx99x00x 急性腎不全 17 15.24 14.30 11.76 72.88
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 16 9.50 12.23 6.25 77.31
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 14 18.00 12.34 35.71 80.79
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 生検実施 12 7.08 7.35 0.00 47.07
透析患者様の入院数が増加しています。合併症のある患者様の受入れも積極的に行っています。
内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 27 16.63 13.57 3.70 53.33
100071xx99x100 2型糖尿病 インスリン注射実施 22 16.18 14.63 0.00 61.00
100071xx99x000 2型糖尿病 10 13.40 12.07 0.00 565.50
100071xx99x110 2型糖尿病 インスリン注射実施 副傷病名あり 10 21.00 15.63 0.00 72.60
100210xxxxxxx 低血糖症 - - 6.72 - -
1-4位を糖尿病関連が占めています。
当院の特徴として、救急の患者様、近隣の医療機関からのHbA1cの高い患者様、複数の合併症がある患者様が多く、入院期間がやや長いです。
1位は、糖尿病性ケトアシドーシスで、重症高血糖の患者様です。
2-4位は平均年齢の高いグループほど平均在院日数が長くなっているという特徴があります。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x2xx 急性白血病 輸血あり 化学療法あり 32 52.31 40.97 0.00 61.78
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 リツキシマブ投与あり 24 23.88 16.48 0.00 75.21
130030xx97x40 非ホジキンリンパ腫 輸血あり リツキシマブ投与あり 21 41.33 33.42 9.52 74.81
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 19 15.84 12.34 5.26 78.58
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 化学療法あり 12 32.08 17.04 8.33 73.67
急性白血病は化学療法で治療を行います。強い治療で入院が必須ですが、短期の退院を挟んで、入院を繰り返して治療を行います。悪性リンパ腫は、手術は行わず化学療法や抗体療法(リツキシマブ)で治療をします。3~4週間の入院が多いですが、年齢やお体の状態により入院期間が長くなります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 手術あり 173 9.65 10.61 5.20 75.65
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 50 8.90 7.87 2.00 67.34
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 41 8.83 9.06 0.00 72.22
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) 手術あり 40 11.13 10.71 10.00 69.43
060340xx99x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 40 7.68 9.85 2.50 70.68
当科で最も多い症例は、胆道結石症、胆道悪性腫瘍、胆管炎などの胆道疾患です。次が胃十二指腸潰瘍、大腸憩室症です。実際にはこれら以外の、悪性腫瘍も含めた上部・下部消化管、肝臓、膵臓疾患も多くみられ、消化器疾患を広い範囲で、まんべんなく診療しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 49 9 14 80 11 18 1 6,7
大腸癌 35 42 52 43 6 99 1 6,7
乳癌 37 24 14 6 3 4 1 6.7
肺癌 29 32 43 176 17 108 1 7
肝癌 5 11 3 18 4 27 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者さんの数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。UICC病期分類とは、国際対がん連合(UICC)によって定められた分類で、①原発巣の大きさ進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つのカテゴリーにより、がんの病期をⅠ期からⅣ期の4病期(ステージ)に分類するものです。上図は、H29年度に退院した患者さんを集計したもので、「不明」は、がんやがん以外の併存する重篤な疾患のために精査を見合わせていたり、集計の段階で診断途中の症例が含まれています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 40 12.6 57.75
中等症 271 15.35 79.93
重症 103 19.52 84.76
超重症 40 15.45 84.20
不明 0 - -
成人(20歳以上)の市中肺炎につき重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しています。市中肺炎とは病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎のことです。
軽症の患者さんは平均年齢が50歳代ですが、重症度が高くなると80歳代の高齢者が多くなり、平均在院日数も長くなります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 360 18.81 75.67 39.6
その他 39 17.46 74.08 3.76
脳梗塞に関して、発症3日以内、以降別に統計を取っております。脳梗塞3日以内の症例が多く、地域連携を推進しており、回復期リハビリテーションへの転院などが約半数を占めております.
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 118 0.46 2.97 0.00 63.78
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 85 5.12 4.20 0.00 60.14
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 54 4.54 12.67 0.00 70.41
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 51 8.55 20.80 5.88 75.27
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 42 0.36 3.64 0.00 36.29
当院は幅広い疾患を扱う総合病院であり、救急救命センターからの救急患者や愛知県指定癌診療連携病院として癌患者さんを多く診療しています。外科では緊急を要する腹部疾患等が患者数や手術数で数字上上位になっていますが、癌患者の診療にも重点をおいており高度な手術技量、周術期管理を必要とする患者さんや抗がん剤治療、癌緩和治療まで多くの患者さんを日常的に診療しています。
整形外科
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 186 1.97 17.00 50.54 78.25
K0462 骨折観血的手術(前腕) 130 1.29 9.98 10.77 54.06
K0821 人工関節置換術(膝) 83 3.41 23.45 13.25 73.53
K0811 人工骨頭挿入術(股) 78 5.26 18.62 74.36 82.37
K0463 骨折観血的手術(足) 75 1.19 6.09 5.33 47.96
当院は救急医療に力を入れており、整形外科も四肢の外傷治療を中心に診療しています。当科は昨年約2,000件の手術を行っていますが、そのうち8割を占めるのが四肢の外傷で、中でも多いのはやはり骨折です。近年の超高齢社会を反映して高齢者の大腿骨近位部の骨脆弱性骨折が最多で骨接合術と人工骨頭手術を合わせると年間の手術患者数は延270名弱となっています。術後は合併症がなければリハビリテーション病院に転院して自宅退院まで歩行訓練をしていただきます。
また、高齢者では転倒した際に手をついて生じる橈骨遠位端骨折も多く、年間100名以上の患者さんがプレートによる固定術を受けられています。手術は上肢・下肢とも開放骨折は当日に緊急手術を行いますが、開放骨折でない場合でもできるだけ早期に手術しています。
循環器内科や呼吸器内科的な持病のある患者さんや血液の抗凝固剤を服用中の患者さんでは内科専門医の協力の下に手術を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 58 0.43 15.09 20.69 78.71
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 27 6.48 11.89 14.81 75.96
K1781 脳血管内手術(1箇所) 23 1.48 17.35 17.39 54.91
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 16 0.38 42.19 75.00 63.94
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 11 0.18 22.36 72.73 58.64
手術に関しては、転倒後1~3ヶ月ほど経過してから、徐々に頭の中に血液が貯留してくる、慢性硬膜下血腫に対する手術が一番多いです。
さらに、頸動脈が動脈硬化で細くなってきて、脳梗塞を起こした患者様、あるいは今後、脳梗塞を起こす可能性が高いと思われる患者様に対して、『ステント』を呼ばれる網状の金属の筒を入れて頸動脈を広げる手術(血管内手術)を積極的に行っています。
また、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤に対して、頭を開くことなくカテーテルを用いて破裂しないように処置を行う手術(血管内手術)を行っています。
くも膜下出血を起こしてしまった患者様に対しては、先程の血管内手術だけでなく、開頭術で頭蓋骨内の出血を除去するとともに、出血の原因となった脳動脈瘤を再破裂しないように『クリップ』という金具をかけてくる手術を行っています。
頚椎症、腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなどの様々な脊髄疾患についても積極的に治療を行っています。転倒、転落や交通事故による脊椎骨折、脊椎損傷に対しても24時間体制で治療を行っています。
脳腫瘍に関しても患者様の状態に応じて、放射線治療、開頭手術などを使い分けて迅速な治療を行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上)<2> 20 5.50 31.95 10.00 66.35
K5601ニ 大動脈瘤切除術(上行)(その他) 18 2.61 42.61 22.22 68.11
K5607 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)(腹部大動脈(その他のもの)) 15 1.93 38.87 20.00 69.93
K597-2 ペースメーカー交換術 13 0.85 1.54 0.00 79.08
K610-3 内シャント設置術 12 0.42 1.42 0.00 73.00
心臓手術(狭心症、心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術や、弁膜症に対する弁形成や弁置換術)、胸部大動脈疾患(大動脈瘤や急性解離)、さらに腹部大動脈瘤に対する人工血管置換やステントグラフト内挿術。内シャント作成を含む四肢末梢血管に対する手術も施行しています。愛知県内全域から緊急手術の依頼されることも多く、体制を整え緊急対応できるようにしていきます。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 43 1.12 7.88 0.00 31.67
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 38 2.74 8.13 0.00 31.95
K877 子宮全摘術 32 1.06 9.78 0.00 47.00
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 31 1.03 3.06 0.00 35.35
K867 子宮頸部(腟部)切除術 24 1.00 1.00 0.00 38.00
良性腫瘍の場合は、卵巣で約80%、子宮で約30%が腹腔鏡下で手術を行っています。腹腔鏡(内視鏡)下手術での入院期間は通常、卵巣で5日間、子宮で6日間と短縮に努めています。
分娩数は年間約40件で、およそ27%の方が帝王切開術で分娩しています。入院期間は通常は術後7日間です。
子宮頸部異形成に対して、高周波メスを用いた子宮頸部円錐切除術(部分切除)を行っています。入院期間は通常3日間です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 183 0.00 2.01 0.00 75.71
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) 4 0.00 2.00 0.00 82.00
当院の白内障手術は御希望により入院、外来通院のいずれも対応しております。入院の場合、術当日に入院いただき術後2日経過をみせていただく2泊3日で行っております。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 29 1.00 7.34 0.00 13.66
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 15 1.93 7.93 6.67 59.47
K319 鼓室形成手術 - - - - -
K3892 喉頭ポリープ切除術(直達喉頭鏡) - - - - -
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) - - - - -
扁桃周囲膿瘍による切開排膿、喉頭蓋炎による呼吸苦症状出現にての気管切開術が緊急手術では多く、予定手術では口蓋・扁桃・アデノイドの手術、内視鏡下にて副鼻腔の手術が多くなっています。パスを使用し早期退院できるように対応しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 66 1.61 6.68 0.00 74.05
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 39 1.15 2.36 0.00 66.41
K7812 経尿道的尿路結石除去術(その他のもの) 29 2.17 3.97 3.45 63.69
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 26 0.04 1.00 0.00 55.19
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 26 1.31 13.88 11.54 73.31
尿路結石と膀胱癌に対する経尿道的手術が多くみられますがが、小児疾患、女性泌尿器、腹腔鏡下手術も積極的に行っています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 170 1.05 4.06 0.00 67.19
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 85 0.93 2.32 0.00 68.15
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 65 0.03 17.40 1.54 65.83
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 32 0.13 10.44 0.00 63.94
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 31 4.61 10.68 0.00 76.74
心房細動(発作性、持続性、慢性)の根治を目的とする経皮的カテーテル心筋焼灼術(アブレーション)は、心房中隔穿刺で行います。症例数が多いので、その手術件数が最も多くなっています。狭心症や急性心筋梗塞に対するステント留置術を超えるほどの数になっています。この他にも下肢の動脈閉塞や狭窄に対するステント留置術も行っています。徐脈性不整脈に対するペースメーカー植込や、致死性不整脈に対する植え込み型除細動器植込術、心不全に対する両心室ペースメーカ-植込も行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 11 27.00 21.27 18.18 74.91
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
K608-3 内シャント血栓除去術 - - - - -
K775 経皮的腎(腎盂)瘻造設術 - - - - -
K0811 人工骨頭挿入術(股) - - - - -
透析患者様のシャントトラブルに対し、手術またはカテーテル治療を行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 108 1.81 9.59 6.48 77.51
K654 内視鏡的消化管止血術 63 0.37 11.41 14.29 71.03
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 62 2.11 5.73 3.23 70.15
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 47 2.55 2.57 2.13 71.72
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 41 0.59 2.00 0.00 68.37
当科では急性胆管炎、閉塞性黄疸、上部・下部消化管出血で来院される緊急症例が多いため、十二指腸乳頭切開術・拡張術を併用した内視鏡的胆管ステント留置術、採石術や、クリップを用いた内視鏡的止血術を多く行っています。また上部・下部消化管内視鏡治療、肝癌に対する経皮的ラジオ波焼灼療法、肝動脈カテーテル治療も多く行っています。膵石破砕治療も実施可能です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 10 0.08
異なる 39 0.3
180010 敗血症 同一 60 0.47
異なる 24 0.19
180035 その他の真菌感染症 同一 2 0.02
異なる 2 0.02
180040 手術・処置等の合併症 同一 49 0.38
異なる 4 0.03
播種性血管内凝固症候群及び敗血症は入院の契機となった病名と同じであるかどうかで症例数、発生率を示しておりますが、手術・処置等の合併症は、緊急入院や重篤な状態で搬送入院などのケースもありますので、様々な発生率を示します。当院ではパスなどの使用により、リスク管理を行い細心の注意を払い対応しております。
更新履歴
2018年9月29日
更新
2017年9月29日
更新